さっぽろ地下鉄のなかでマルクスを呼吸する、世界を呼吸する

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Ausbildung in Universität

スプレー缶を捨てる際に穴を開けなくてもよくなるらしい。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0169415.html

たしかに危険ですね。私も缶詰を開けたものを焜炉の近くにおいていたりするので。

安倍の戦後レジームからの脱却という主張が、ヒトラーの宣伝とまったく同じ精神であることが、次の本を読むとよく分かります。『ヒトラーとナチ・ドイツ』(石田勇治):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部

13日の道新の内田樹のインタビュー(第14版第5面)を読み、これを買いました。「明治の日本では真の国民的統合は果たされなかった」という1点において賛成するので、確認作業としてです。戦前て、陸軍が勝手に動いたり、統一的システムの呈をなしていないですから。諸藩に分散していた封建的体制がそう簡単に転換できるわけないです。1868年から1945年て、わずか72年にすぎません。Kindleに落としたところ、文語体でしたが、読みにくくはないです。なかなかすごい自伝です。薩長に侵略されたときのくだりや、極寒のむつでの飢えをしのぐさまなど、胸に迫ります。

日文や史学の学生さんて、きっと文語体のものをいつも読んでるんでしょうね。偉いと思います。

これに対して、文系学部を無くせという文科省は野蛮の極みですな。ひどすぎる。これは日経による批判記事。

ジョン・ステュアート・ミル John Stuwart Mill は、スコットランドのセント・アンドルーズ大学の名誉学長就任演説において、大学とは職業教育ではなく、一般教育general educationに任ずる組織であることを訴えています。
J.S.ミル『大学教育について』竹内一誠訳、岩波文庫、2011年

あくまでも《普遍的に》学ばねば意味がないのであって、無知と権力の融合ほど恐ろしいものはありません。



by kamiyam_y | 2015-08-22 04:10 | 学問一般 | Trackback | Comments(0)

"¡No pasarán!" "They shall not pass" "On ne passe pas" 「奴らを通すな!」

内閣不支持58%って、翻訳すれば、権力を私物化しやがって、「勝手に決めるな」ってこと。ウソを言うな、憲法壊すな、平和を壊すな、ってこと。人類の理性・知性を冒涜するな、生きた個人、庶民をコマ扱いするな、現実が変わったので憲法は解釈で空洞化しちまえという妄想にとりつかれた政治家を許すな、立憲主義も憲法も理解できない知性なき、悪質さこの上ない史上最低の腐臭漂う政権を、全体主義・国家主義の亡霊にすぎない最悪最低の政治家とその取り巻きどもを、放逐せよ、ってこと。
内閣不支持58% 全道世論調査 強行採決が影響 | どうしんウェブ/電子版(政治)

「勝手に決めるな」をはじめとして、私たちの思いを表した言葉がどんどん出てきます。真理も正義も、あるべき真の現実も、理想も、人間らしい感性も、共感力も、知性も、勇気も、未来も、友愛も、およそ人間的で理性的なもののすべてがこちらにあります。
7.15 SEALDs "This is what's DEMOCRACY looks like!" - YouTube
彼等の奮闘には毎日涙が出そうです。良心の備わったあらゆるまっとうな人々の心を揺さぶります。「それが民主主義の形でしょ」。民主主義の発展にとって、真に人間らしい社会づくりのために、新たな一歩を確実に刻んでいます。人類の歴史に彼等の経験は繰り込まれていきます。

1週間前ですが、中東学者も。
安保関連法案:研究者ら「中東やアジアの信頼打ち砕く」 - 毎日新聞

学術組織は、正義に反し真理に反する反民主主義の動きを批判し、止める力となるべき、社会の理性の砦です。アカデミックコミュニティは、民権をおしつぶそうとする愚昧政治のこの暴挙を、その社会的使命に則って、断じて見過ごすわけにはいきません。

全国的にはまずこちら。
Association of Scholars Opposed to the Security-related Bills
安全保障関連法案に反対する学者の会

各大学もこれだけ動いてます。
各大学の取り組み一覧 - 安全保障関連法案に反対する学者の会

東大とか学生が呼びかけ人の半分以上です。
「東大人アピール集会」実行委員会

道内。
安保関連法案に反対する 札幌学院大学教職員有志 on Strikingly
北海道大学教員有志からの安全保障関連法案反対声明 : 5号館のつぶやき
安全保障関連法案に反対する北海道大学教員有志の声明
安保法制に反対する釧教大有志の会(@1976kyoiku)さん | Twitter
安保法案に反対する北海学園大学教員有志の会 | Facebook

※タイトルは、ファシズムに対する抵抗Resistanceを象徴する言葉。SEALDsのコールにも使われる。差別主義に対するカウンターでも用いられてきた。訳はWikipediaの各国語版を見た(解説そのものは今1つだが)。

by kamiyam_y | 2015-08-18 03:25 | 民主主義と日本社会 | Trackback | Comments(0)

戦争法案War Billsをつぶせ : Stop Abe's Despotic Politics!

9日は長崎Nagasakiから70年。新証言に米国からの声。

あどけない高校生も真剣。われわれあらゆる世代が平和のために、自由と民主主義のために、力を結集して戦争法案を、ファシストのクーデターを、つぶしたい。

反動政治党派が必死になって学生を貶めたり脅そうとしている姿は、誰が見ても、卑劣極まりない。気分が悪くなります(註)
台風頼みというのが笑える。

8/30は国会前に行こうと思ったのですが、全国一斉に予定されてますから、まあいいか。

朗読された元予科練の方の投稿も迫力がありますし、それを踏まえた正しい感覚と論理がきちんと語られていることに感銘します。

註 反動勢力による権力簒奪を支える突撃分子にすぎないネットゴロがデマ、ウソを流し、人権侵害をしているのももちろん、民主社会の万人のコモンセンスに反し、良識ある人にとって許せないことはいうまでもありません。これも日刊ゲンダイですけど、幼稚なゴロツキ以下議員の無節操ぶり。http://nikkan-gendai.com/articles/view/news/162559/

by kamiyam_y | 2015-08-09 00:15 | 民主主義と日本社会 | Trackback | Comments(0)

Abe's Backlash against Democracy

Japanese Prime Minister ABE Shinzo(historical revisionst, WWⅡ revisionist /facist) is one of the worst PM in liberal demcratic societies.ほんと最悪なやつ。10万人のデモdemonstration of 100.000 protesters だけでおわると思うなよ。これはガーディアン紙Guardianの報道。

こちらの記事は憲法9条Article 9 of the Japanese Constitutionも紹介してます。

帰り道ダイエーで刺身用のマグロを買ったんですが、わさびを切らしていたため、茹でてバルサミコ酢とオリーブ油で食べてみました。ナイス。白ワインがあればよかったんですけど、このところ家では一切飲まないし、これからも飲むことはないので、ちょいイタリアンな気分だけでおしまい。満足です。あ、そうそう、私にお土産、贈り物をしたい方は、お酒よりも、富士酢プレミアム(小籔浩二郎『ちょっと高くても、コッチ!』三五館で紹介されていて、丸井今井地下に売ってました)みたいな無添加でおいしいものとか、パンの酵母(ホームベーカリーなくても電子レンジでもつくれるらしい→村上祥子の電子レンジ30秒発酵! おうちでらくらく40分で焼きたてパン 村上 祥子 | ブックマン社)とかがいいです。重たい野菜などは荷物になるので、近所の農園の桃一箱なんて困ります。庭でとったスナックエンドウと赤ピーマン1つくらいにしといてくれると助かります。もちろんねだってるんじゃないですよ。たとえいらないモノの処分だとしても、モノをくれる気持ちを否定してるんでもないですよ。飲み屋で隣の人と、もらって困るもらいものという話で盛りあがったのを思い出しまして。

『女性自身』(光文社)にシールズ(SEALDs:Students Emergency Action for Liberal Democracy - s)の学生にインタビューした記事が出てました。この雑誌の読者層である子育てしている女性、主婦層ももちろんデモの担い手です。無関心な彼氏も安倍の映像を見せたらさすがにデモに参加した、ってエピソードが面白い。簡略化されてますが、ネット版があったのでリンクしときます。「いつもの自分の言葉で」とあるように、借り物ではない自分たちのふだんの言葉で語ろうとする姿勢がすばらしい。「ロックフェス」のようもそうですが、この世代にしかできないことをやろうとしてます。普通の若者こそが、自ら考え行動する若者であるような未来の民主主義の地平が3.11以降ようやく日本にも出現しました。

街で若者が戦争法案のシールアンケートをしてたので、走り寄って(というのはウソですが)してきました。ボードはほとんどが反対です。こちらは民青の若者でした。署名も無論したんですけど、テンパって自分の住所の漢字の一部分が思い出せず、笑いを誘いました。

by kamiyam_y | 2015-07-20 23:19 | Trackback | Comments(0)

民主主義への反革命

「朕は国家なり」ならぬ「俺が憲法解釈」とばかりに、憲法尊重擁護義務を否定し、民主的学者からの総批判を無視し、国民の反対を押し切って憲法違反の法案を強行採決した歴史修正主義者・反知性主義者安倍は、この70年で最低最悪の首相です。憲法違反の法案がまかり通るこんな事態を許してはなりません。取り巻きの自公も、偽りとウソと不誠実と無知を機動力とする、平和と民主主義・立憲主義の破壊者として裁かれねばなりません。
by kamiyam_y | 2015-07-16 22:32 | Trackback | Comments(0)

Constitutional Law

テイラー・スウィフトの新しいPV、面白いキャストだな。セレーナ・ゴメスとハーレイ・ウィリアムズとか。

Taylor Swift - Bad Blood ft. Kendrick Lamar - YouTube

戦争協力法案/「安保関連法案」は、もともと無理があるため、わけのわからない珍用語続出でそれが「よくわからない」という感覚を抱かせるのでしょうが、原則に戻ってシンプルに考えれば簡単。民主主義を機能させるためには、1人1人が自分の頭で考えること、批判的な専門家の学識を尊重することが知性が不可欠。憲法学者全員が違憲と証言している意味はかぎりなく大きい。

Ruling party rejects scholarly opinion while opposition hammers away at revised interpretation - AJW by The Asahi Shimbun

戦争参加するなら「戦争法」 集団的自衛権「範囲不明確」 憲法審査会で学者指摘:朝日新聞デジタル

「集団的自衛権の行使は違憲」。4日の衆院憲法審査会に招かれた憲法学者3人は、安全保障関連法案に「レッドカード」を突きつけた。[以下略]


集団的自衛権がそもそも自衛の概念を越えており、法案が憲法違反であることは、何人の目にも明らかと思います。
by kamiyam_y | 2015-06-06 19:45

「知の自律性」

声明文に「人類の普遍的な知識を追究する場」とある通りです。自由な学問を抑圧するのはつねに人間個人の尊厳を認めない国家主義の横暴でした。自由な民主的社会としての発展にとって学問の自由は不可侵の人権です。政治による国家主義的イデオロギー的介入は、「知の自律性」という現代社会の大原則に対する重大な侵食にほかなりません。

署名数は、5日時点で、1330人。

学問の自由を考える会ホームページ
by kamiyam_y | 2015-05-12 21:27

国境を越える人権と未来のアソシエーション社会-人権の国際化と自由な諸個人のアソシエーション

2月11日、ヒューマンライツ・ナウ、SACOM(Students and Scholars Against Corporate Misbehaviour)、 LAC(Labour Action China)という3つのNPOが、ユニクロとその中国下請工場に労働条件・労働環境の改善を求める共同声明を発表しました。
【共同声明】 短期的改善策を超える抜本的解決をファーストリテイリング社とその製造請負工場に求める |ヒューマンライツ・ナウ

企業が労働環境を改善するための行動計画の制定・実行・検証に対して「市民社会」が「知る権利」をもつという点が重要です。資本主義企業の私的排他的行動は、市民をそこに結合し、市民の社会的共同的空間を内包していくがゆえに、私的消費過程を社会的生産過程として実現するがゆえに、民主的共同管理の運動に対して企業の私的内部を公開する結果を導きます。私的所有的正当化と無媒介に企業は日々公共化しているのです。公共的というのはウソでほんとは私的だろ、という幼稚な批判ではなく、企業自身がつくる企業の実体によって企業が自己批判する運動を自覚化するのが理論です。

市民という普遍的性格において工場内の労働者は社会的に連帯しています。人権によって企業を制御することが、人間の尊厳が尊重される人間らしい社会づくりの基本にほかなりません。

民主的な労働組合の設立を勧告している点も見逃せません。働く人々の農奴的根性を払底し個人を主体化するためにも、組合において諸個人が自覚的にアソーシエイトすることが重要であり、民主的な新しい協同は自然発生的共同体や企業の再封建化された位階秩序に埋もれることからは生まれてはきません。市民のアソシエーションが社会的生産過程を包摂していく過程に、結社の自由の実現も含まれています。

この3NPOは先月、広東省のユニクロ下請工場の労働実態を調査し、報告書を公表していました。
ユニクロ:「残業月134時間」NGOが中国での問題指摘 - 毎日新聞

次の頁からpdfファイルを入手できます。
【声明・報告書・記者会見@15日・16日】ユニクロ中国国内製造請負工場における過酷な労働環境 NGOが潜入を含む調査報告書を公表|ヒューマンライツ・ナウ

NPOによる記者会見。
【イベント・記者会見】1/15・16・17開催!ユニクロ:中国製造請負工場における労働環境問題~調査団体の来日・記者会見・イベントのご案内�|�ヒューマンライツ・ナウ
ユニクロ"残酷工場"で何が起きているのか | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

関連記事の一覧が同サイトにあります。
【メディア】ユニクロ記事掲載|ヒューマンライツ・ナウ

報告書は、ユニクロの生産物の生産過程を担うPacific Textile Ltd.およびDonguang Luenthai Garment Co. Ltd.を調査し、できるかぎり少ない資本とできうるかぎり最大の生きた労働を交換しようとする資本の衝動がひきおこす惨状が両工場においてどのように過酷に現れているのか、描き出しています。労働力の低い買取(低賃金)、労働力の長時間の酷使、そして、多数の罰則制度など人格否定的な私的専制の支配や、排水のフロア漏洩、高温、埃にみられるような、労働者の身体的健康・精神的健康・命・安全に配慮しない工場内の環境が具体的に伝えられています。

ここで確認しておきたいのは、資本がグローバルに搾取すれば、それに対する対抗もグローバルになることです。労働者の国際主義なんてありえないと悲観主義に酔った眼差しでは決してみえてこない現実です。資本を単に外部としてしかとらえない疎外された意識でしかない一国主義的共同体主義からは理論化できない現実です。私たちの自覚的社会関係に先行して無意識的に資本の諸連関として形成される労働過程の国際的諸連関があるがゆえに、私たちはそれを自己の対象として制御しようとするのです。

この工場がまったく孤立して運営されているのなら、そこで何が起きても私たちには関係ありません。ユニクロのサプライ・チェーンに束ねられているからこそ、労働者としても消費者としても学生としても研究者としても中国の工場に関心を寄せる。広東省の南沙区と東莞市にあるこの工場は、諸個人の労働が対象化する普遍性の分肢体をなし、私たちの共同の環境に位置しています。

市民的人権として抽象的だが産出された人間の普遍的な個人性は、労働する諸個人の人権の展開として生産的内容を再獲得して内容的に発展させられねばならず、この発展を着実に遂行すること以外に、未来の協同体が生みだされることなど断じてありえません。

やや硬い表現で恐縮ですが、端折って説明するとこうです。資本主義的生産諸関係の成立は、貨幣がまとめあげていく圏域を政治的権力としての共同体から分離させ、政治的国家から、人格的諸関係から経済を自立化させ、政治的権力から宗教的装飾を洗い流して宗教的権力を世俗的なもの、世俗的利己主義の形態に転換し、国家を宗教から解放し、経済を国家から解放し、人間を利己的排他的諸関係に解体され貨幣化された利己的物象的存在と、抽象的な人類、抽象的な人格的存在、抽象的共同体の幻想的な成員(自由平等な公民)とに分裂させます。神的権力であった共同体の権力を公民の幻想的共同体に、近代的政治権力に転換するこの第一の変革、市民/ブルジョアによる民主主義革命は、即座に、資本主義の確立によって、政治権力の本体に、自己に関係する貨幣、運動する貨幣を見いだし、この運動を制御しようとする変革に転換します。

資本主義の成立は、人間の個別性と普遍性の神的なものとしての調和の試みを、人間の分裂を前提する市民社会のなかでの恣意、利己的行為、選択の対象に縮小する一方、政治権力を人間が意図して契約したもの、人間個人が(抽象的に)主体として現れる領域になりたつものに転換し、公的世界を無差別的に普遍的な自由平等な人間を主体とする領域としてつくりだします。国家の正当化は社会契約論という人間の自己認識においてなされ、市民社会のあらゆる組織も自立的個人の合意の産物、アソシエーションとして正当化されるようになります。この第一の変革に対して、国家は絶えず個別性を押しつぶす普遍性として現れようとし、社会契約論的正当化が、絶えず現れてくるこの全体の論理に対して諸個人が闘う唯一の拠点として鍛えられていきます(註1)

第一の変革に対して、第二の変革は企業が労働する市民に対して正当化されざる全体として現れることによって必然化します。これを論じるのが、『資本論』第1部第7編第22章「取得法則の転回」論(=「所有法則と取得法則の分離」論)および第3部第5編第23章・第27章の「所有と機能の分離」論です。この議論は、搾取の露出を直接には主題化しているわけですが、最初期のマルクスの「政治的国家と市民社会の分離」論からの徹底として読まないと、おそらく、このようには理解できないでしょう。

諸個人から自立した全体の力がその真相を明かすのは、企業に形態化した運動する貨幣においてです。資本は、国家を抽象的に個人の集合体に還元しつつ、真の社会統合力は我にありとして振る舞いますが、その現象、現れ出ることが、諸個人にとっての対象としての現出を意味します。諸個人は、自己の社会的労働の力を資本という他者に見いだす。自己の共同の環境を他人の所有の向こう側の私企業の連関に見いだす。

他人の所有の力において、労働する諸個人の普遍性の対立的自立化が媒介され、諸個人に対して、彼ら自身の自己の社会的労働が対立します。

科学を体現する自動機械体系が連動しあう社会的労働のシステムを資本が収奪することにおいて、労働する諸個人の、自由な人格一般の、市民一般の社会的空間が実在化しながら、この社会的空間が他者の私的な領域でもあるという矛盾が生きています。私的労働、私的所有という前提の内部でこの前提を資本は止揚しています。この資本の自己解体的運動は、私的領域とされた資本の内部に見いだされた現実的な公民の世界に対して、この協同性にふさわしい民主的な社会的ルールの網をかぶせていく運動として実現します。

政治権力の制御にとどまることなく、企業の権力を諸個人が社会的共同的に制御することが現実の課題となるのです。労働する諸個人が自己の普遍性を自己の普遍性として自己の対象とすることが、私的諸前提の対立性のなかで出現しています。労働する諸個人の自己疎外は労働する諸個人が産出した対象をみずから獲得する運動に転回します。人権を発展させる主体としての諸個人(註2)が、資本という物象的な自立化の運動に対して、共同的な制御を試みるのは必然的です。

人権が抽象的な交換の自由から、社会的労働における諸個人の人権として具体化することなしには、また、社会的労働が自由な搾取から搾取に制限をかける社会的労働へと陶冶されることなしには、この過程を通過することなしには、人間の自由な個別性と自由な普遍性とを媒介するアソシエーションが成立することはけっしてないでしょう。第一の変革である市民革命による自由な民主的諸個人の形式の成立と資本主義における彼ら諸個人による民主的管理を徹底する以外に未来が実在するわけではありません。「資本主義的発展のもっとも民主主義的な『形態』のための闘争のほかに、どこか純粋な『社会革命』のための闘争があるわけではない」(山口正之『社会経済学 なにを再生するか』青木書店、1994年、267頁)のです。

註1 「国家からの」身体的・精神的自由として表象されるブルジョア的市民的権利・基本的人権もまた内容的に労働する諸個人を中心的担い手として擁護されねばなりません。このことは、労働者の民主的連帯から逃亡した落伍者と、反知性主義・排外主義・差別主義の温床であるこれらの社会的屑を親衛隊にする専制とが表現の自由を圧殺しようとすることに対して、それと闘う国際的な連帯が高まる現在、とりわけ強調されねばならない論点の1つです。表現の自由を抑圧するファッショな動きを許容すれば、民主的で先進的な労働者を弾圧する道が築かれることになります。労働者としての人権の発展は、国際的な工場法の形成はいうまでもなく、第一の革命をも徹底する包括的で総体的なものでなければなりません。
註2 人権・民主主義をブルジョア的と嘲笑したり、それを西洋の普遍主義と侮蔑してすませる左派の一部分は、人権を国家の恩恵に解消する反動派、軍国主義的黴が脳髄に密集する憲法改悪派と変わらない学習能力に欠ける人々にちがいありません。

by kamiyam_y | 2015-02-13 21:50 | 資本主義System(資本論)

『資本論』第1部第7篇の一論点に関して:資本蓄積における原資本の剰余価値への転換について(メモ)

あけましておめでとうございます。

年末年始は忙しかったです。本も読めず、食ってばかりいました。それはbusyとはいわないのかもしれませんが。「食って太った」というとなぜかたいていの人はすごく喜んでくれます。

最近気になった記事など。

学生バイト労組:西日本初結成へ 「ブラック」許さない! - 毎日新聞
日本の大学生は大変です。労働者としての人権の前進のためにも、学ぶ権利を実現していくためにも、頑張ってほしい。

プレカリアートユニオン : セクシュアルマイノリティ労働相談始めました!
労働する空間を、人々が多様性を受容し人権を尊重しあう場に変えていくうえで、LGBTQの人権保障はますます重要性を増していくにちがいありません。社会的包摂の実現において労組がこういう取り組みをするのは、多様な労働する諸個人の自由を社会的に実現するために大切。

アップルのCEOによるカムアウトも現在の社会では大きな意義があります。
[FT]ティム・クック FTが選んだ「今年の人」:日本経済新聞

LGBTQに関してはこの本がなかなかいいです。
ケリー・ヒューゲル『セクシャルマイノリティのためのハンドブック LGBTQってなに?』(上田勢子訳)
LGBTQってなに? - 株式会社 明石書店

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ちょっとメモです。

メモ
 『資本論』第1部第7篇第21章「単純再生産」では、資本家が剰余価値をすべて消費し、同一の規模で生産が反復されるとされた。
 1回の生産では剰余価値の生産をとらえたが、その更新の繰り返しは、交換をその契機に落とし、1回の交換で妥当する法的・意識的諸関連を、外観として示してしまう。
 流れの全体では、労働者が自分自身の産物に雇われること、必須生活手段を資本家階級から得た証文を返還することで取り戻していること、可変資本が労働者の生活ファンドの歴史的形態にすぎないことがあらわれる。
 資本家の自己労働の産物としてあらわれた総資本も、資本家が消費した剰余労働の産物の物質化となる。200ポンドを毎年労働することなく食う資本家が、彼のもつ1000ポンドを資本として投下するなら、彼は5年後にも存在しているであろう。このとき1000ポンドは、彼が食い尽くした剰余価値の堆積である。
 労働する諸個人と彼自身の生産の客体的諸条件からの分離も、外的事実ではなく、システム自身が必然的に産出したものとしてあらわれる。資本の再生産は、労働者が労働力を売らざるをえない強制連関の再生産である。
 『資本論』第1部第7篇第22章「剰余価値の資本への転化」第1節は「取得法則の転回」を課題とする。剰余価値が追加資本に転化し、資本が蓄積する。追加資本も剰余価値取得し、他人の剰余労働の所有がさらなる剰余労働の取得の前提となる。所有は「資本家の側では他人の不払労働またはその生産物を取得する権利」に、「労働者の側では彼自身生産物を取得することの不可能」に旋回する。
 ここでは、限定された課題に即して、剰余価値の追加資本への転化の運動だけが問題である。ゆえに、資本家が消費する剰余価値は問題とされず、剰余価値部分が転化した追加資本を、原資本を投下した資本家が引き続き用いるのか、他の資本家に渡すのかは、「さしあたりはわれわれの関心事ではない」とされる(MEW.Bd.23,S607-608)。
 これに関して、補足的に少し考えてみよう。もし、蓄積運動を媒介する資本家が1人にとどまるとしたらどうであろうか。彼は、原資本が生みだす剰余価値を消費して、その消費額の物質化に原資本は置き換わる。彼が追加資本が生みだす剰余価値をも食べるとすれば、原資本の剰余価値への置き換わりは早く進行しないだろうか。あるいは、1人にとどまるならば、剰余価値の消費ファンドと追加資本への分割において、消費ファンド部分よりも追加資本部分の比重が高まるのではないだろうか。
by kamiyam_y | 2015-01-07 23:39 | 資本主義System(資本論) | Trackback | Comments(0)

Police Commissioner and Racism

権力に太鼓持ち的に振舞う国内メディアとは異なり、日本よりも成熟した民主主義国から派遣された記者による質問は期待できると考えていたんですが、その通りでしたね。
2014/09/25 「在日特権」はある !? 山谷えり子大臣、言葉を濁しながら「在日特権」の存在をほのめかす | IWJ Independent Web Journal
山谷えり子・拉致担当相、在特会との関係に質問が集中【ヘイトスピーチ】

ザイトクにぜったいに反対しないこの態度。無能ではなくて、悪質。あるいは見ての通り無能だが、無能すぎて悪質さ露呈。『タイムズ』記者との応答で、警察庁が「ヘイトクライムグループ」と分類しているのに、ごまかして「反対する人々のグループ」と持ち出しています。江川紹子の質問にも「いろいろなグループ」と反レイシズム運動も一緒くたにみせかけようとしてます。

What is the Zainichitokken?

こう聞かれて否定できないこの人に民主主義を守る大臣の資格はないです。「ホームページ」ってばかすぎでしょ。
by kamiyam_y | 2014-10-01 00:23