さっぽろ地下鉄のなかでマルクスを呼吸する、世界を呼吸する

札幌豚カツ屋事情(補足)

子供の頃は毎朝豚カツを食べていたので、「豚カツ坊や」もしくは「豚カツ小僧」と呼ばれていました。というのはウソにきまってますが、最近も週に何回かは食べてます。たいてい「和幸」。

以前「札幌豚カツ屋事情」で豚カツ屋が「さっぽろ駅」に集中していることを書きました。その後の追加と修正です。札幌市営地下鉄南北線「さっぽろ」駅と「すすきの」駅を結ぶ地下街ポールタウンに「和幸」が開店しています。


もうひとつ追加。中央区から離れ、豊平川を渡りますが、「こだわりとんかつ かつ徳 豊平店」です。36号線沿いで大きな看板が出ているので、車ならすぐにわかります。地下鉄なら東豊線「学園前」から少し歩いて36号線に出ればよい。同じ北一食品グループの「回転寿しトリトン」の隣。

白米か五穀米、味噌汁か豚汁を選べます。体を動かした日とか、朝食を抜いたため空腹だというときには、厚い衣のボリューム感に助けられるぜよ。

今年のはじめに入ってそのときの限定メニュー「寒ブリかつ」がおいしくて、再び出会えないかと最近食べに行くのですが、出会えません。期待が膨らむほどに実際に食べたときに「たいしことない」と思う危険性が高まるので、あまり考えないようにしてますが。直近では礼文島産のホッケのかつを喰いました。

# by kamiyam_y | 2017-10-16 23:27 | 近況報告/純私的日記

アベノミクスの行方

15回も会っていて信じられないよな。前川氏と総理=首相補佐官とウソをついているのはどっちかな。

さて、合衆国のイエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長が資産の縮小を打ち出し、ECB(欧州中央銀行)ドラギ総裁も緩和縮小の方向を発表し、リーマンショック後の金融緩和の流れからの出口を探る動きが欧米で模索されつつあります。

記事にあるとおり、マネーの急激な移動による混乱を避けるため、慎重に進めていく必要があります。日本銀行はどうなんでしょう。キャリートレードやサムライ債の反省の上に国際的に歩調を合わせなければいかんでしょうし。

で、日銀総裁は6度目の目標実現の延期を表明。6度目の敗北ですね。いい加減敗北宣言すべし。

東京新聞の21日朝刊の一面記事の見出しがずばり「アベノミクス限界」でした。

日銀が国債を大量に買い続け、市中銀行の日銀当座預金残高を増やしても、その一部にマイナス金利を課しても、貨幣量が価格を規定するという考えがそもそも倒錯しているので失敗しつづけるでしょう。

経済は「心理」の問題じゃないっちゅうに。

金融政策で資本主義の基本的諸法則を止揚することはできません。

財務省のサイトから「平成29年度末(見込)の国債・借入金残高の種類別内訳」を見てみましょう。

2017年度末(見込)の内国債の発行残高は965兆円。GDP2年分ですね。日銀の「営業毎旬報告」もチェックしておきます。

すごいなあ~。日銀の資産の膨れ方。2017年7月10日現在で428兆円の国債を保有し、総資産は503兆円。政府が国家紙幣を直接発行するのではなく中央銀行が銀行券発券を独占し中立的に金融政策を行うという建前を破って、政府が日銀を国債発行のための国債発行の、財政赤字のための財政赤字のツールに利用している実態がうかがえるように思えます。

# by kamiyam_y | 2017-07-25 23:09

Women's March

国会における籠池証言に対する反論で終っている(4月2日時点)昭恵のFBはこちら。証人喚問に対してFBで反論することが卑怯であり、与党議員がこの反論を予告したのもおかしいことはもはや言うまでもないとして、雲隠れ前のこの文章が昭恵本人の手によるものではないことはほぼ確証されています。知らない人は調べるように。

今回の国有地払下げ等をめぐる事件について昭恵に絞って言えば、問題は私人の事実上の政治システム化にあります。普通の言い方をすれば権力私物化。総理の身内でしょ、ただの。勘弁な。妻が関与してたら辞めるとか言った総理以下総辞職もんだっぺ。権力の腐敗は戦前の軍国主義にも共通しますから甘く見ないように。これを追求しきれないメディアも野党も、命かけてここは踏ん張ってくれればと切に願うところです。

また、昭恵における脱原発と国粋主義の併存は進歩と反動の併存にみえ一見不可思議ですが、これも神秘主義的なエコロジーと前近代回帰のロマン主義との親和性と考えれば分かりやすそうです。無防備な文明批判、自然賛美が、過去にあったと想定される共同体の崇拝に転換してしまうわけで。戦前回帰の腐敗したロマン主義、それは現代日本の基礎的フレーム、進歩と発展(と矛盾に潜む未来)の根源を否定しようとする幻想ですが、それに共感してしまう。

この点は、中島岳志「ナチュラルとナショナル 日本主義に傾く危うさ」『中日新聞』(3月28日)が参考になります。Web版はもう消えているため、読みたい方はお探しください。

もう一つ理解に有用なものとして紹介したいのはテレビ東京の3月17日の「夕方サテライト」の解説で、こちらは今でも観られます。今回の事件を右派運動にまで踏み込んできちんと解説しているので、「日本会議」なんて聞いたことないという人はぜひご覧になるといいかと。

山口弁護士らによる抗議書です。偽証罪の意味を知らない人たちが権力を握るなんて法治国家を壊す恐怖ですね。「スラップ証人喚問」という言葉が与党が証人喚問を行った意図の本質を突いていると思います。最後の付言が効果的な締めになっています。

突然キスを始めたカップルが見る間に服を脱いでいきます。


他人の車のボンネットの上で髭のおじさんと太めのおばさんが、コインランドリーで女性カップルが、オフィスで黒人男性と白人女性が、最後にバスのなかで高齢者カップルが体を求めあって周りの人を驚かしています。私が一番気に入っているのは、どれもいいんですけど、あえて言えば、ビアンカップルかな。LGBTQの他のカテゴリーも出てきた方がよかったのではと思ったりもしましたが、MVという数分の映像ですから、女子同士のエッチで、男女の境界を越えもするような個人個人の多様性を象徴させたと考えておきましょう。

アリアナ・グランデAriana Grandeの新MV"Everyday"が、多様性を否定する動きへの批判となっていることは言うまでもありません。アリアナも燃えるプロテストのメンバーです。



ウィメンズ・マーチにももちろん参加。これはインスタですが、まとめ記事はたくさんあります(こことか)ので、関心がある方はどうぞ検索してみてください。

差別と闘うアメリカ合衆国人のデモにこそ人間の類的な自由な本質が鮮やかに生きています。入国禁止令に対して間髪入れず抗議行動を実施したことについて、ティモシー・スナイダーが『世界』臨時増刊号に掲載されたインタビューで「すばらしかった」と評価しており(聞き手マティアス・コルプ「アメリカ民主主義の防衛に残された時間は長くて1年」三浦元博訳、『世界』2017年4月臨時増刊、46頁)、私も同じ見解です。ホロコーストの第一級の研究で知られる歴史学者の識見は傾聴に値します。

# by kamiyam_y | 2017-04-02 01:31