さっぽろ地下鉄のなかでマルクスを呼吸する、世界を呼吸する

働く人間の誇り

けさ朝日新聞の北海道版で、ミートホープを告発した元取締役の話を読みました(11月14日14版北海道総合24頁の記事「偽装の果てに」上)。

赤羽喜六さんは、1年以上も「関係機関」からは「門前払い」を受けていたそうです。朝日の北海道支社に訴え、取材が始り、報道がなされます。このトップ記事があってはじめて農水省も立入検査をしたのですから、社会的な食品管理体制が未熟である半面、報道の影響力は重要だというべきでしょうか。

ひでえな、とおもったのは、赤羽さんに対して「親族」が「絶縁」してきた、って話。そんな親族なんていらない、と言いたいところですが、鬱陶しい「地域」ですねえ。資本主義の破壊作用でこういう古い人間関係は壊れていけばいい。

ブルジョアジーは、支配権をにぎったところではどこでも、封建的、家父長制的、牧歌的な諸関係を、のこらず破壊した。

色とりどりの封建的なきずなを容赦なくひきちぎって、人と人のあいだの赤裸々な利害、無情な「現金勘定」のほかには、どんなきずなも残さなかった。

ブルジョアジーは、家族関係からその感傷的なヴェールをはぎとって、これを純然たる金銭関係に還元した。

『共産党宣言』(『マルクス・エンゲルス全集』第4巻、478頁


新しい真に人間的な社会をつくっていくためには、古い共同体的関係を破壊する半面、疎外の完成態である貨幣の力の諸関係を通過しなければなりません。人間を物にする疎外の純化は不可避です。

同じ記事で、雪印食品の不正を暴いた西宮冷蔵の水谷洋一さんの近況も紹介されてました。ようやく「売上」が「告発前の6割まで持ち直した」そうです。偽装表示で国から騙し取る不正を告発したら、それに対して、契約打切りという資本家的協同復讐を受けて「廃業」に追い込まれてしまったにもかかわらず、よく頑張ったなあと。

関連して、

北海道新聞取材班『検証・「雪印」崩壊―その時、何がおこったか』講談社文庫

も面白い本です
by kamiyam_y | 2007-11-14 23:30 | 消費者の権利と社会的労働 | Comments(0)