さっぽろ地下鉄のなかでマルクスを呼吸する、世界を呼吸する

資本の現インド的姿態

『ビッグイシュー日本版』63号(2006.12.15)の「世界短信」欄にちょっと注目。「インド、児童労働法の不十分な施行」という記事です。『ビッグイシュー』はホームレスの仕事づくりを目的とするストリートペーパー。ビッグイシュー日本版

記事は、10月からインドで《14歳未満の子供が使用人として働くことを禁ずる法律》が施行されたが、14歳以上が対象外であることなどから《効力が弱い》と指摘します。使用人として働く子供の《多くが低賃金あるいは無賃金の長時間労働を強いられている。学校に通えず、あらゆる虐待を受けても助けを求められず、解雇された場合は住む場所さえ失う》。

学校教育を受ける権利が奪われ無権利状態にある子供が、さらに解雇されて路上に投げ出される、ということをこの法律は阻止できないということでしょうか。

児童労働禁止法の対象職種に、家事労働と飲食店労働を加えたらしいです。

アーム通信(海外会員インドだより) インドの児童労働法の強化 :3

何百万人もの子供がこうした労働分野で働く状態が事実上定着しているのですから、禁止令だけで解決する問題ではなく、このブログが訴えているように、禁止によって職を失った子供がさらに悪化した生活環境のなかに放り出される危険性は当然あるでしょう。

新児童労働禁止法、取り締まり強化を明言 - インド AFP BB News - BETA -

「世界短信」欄のもう1つの記事「コスタリカ、世界初の平和省設置国に?」も気になりますが、やめておきます。
by kamiyam_y | 2007-01-24 19:42 | 現代グローバリゼーション | Trackback | Comments(4)
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Commented by 薩摩長州 at 2007-01-25 22:19 x
寝る前に4~5ページづつですが資本論を読み返してます。実感の全くない好景気に過剰労働人口にかかる記述が妙に新鮮であったりするわけです。睡魔に負けて寝てしまうこともしばしばですが(笑)

コスタリカの特産物はコーヒーとバナナと非武装と平和。でも非武装と平和は煮ても焼いても食えない代物のようですが。
Commented by kamiyam_y at 2007-01-28 23:38
私も手にとるたびに新鮮です。マルクスがみた資本が今生きているリアルさを日々かんじてます。この間の好景気も、ほんと、資本蓄積のための過剰人口の創出、過剰人口創出、労働条件切り下げ競争による蓄積進行ですし。

コスタリカの大使館のHPをみると「軍隊を捨てた自然保護の先進国 年金生活者の楽園」とあります。年金生活者??ついでにいうと、市民警察隊は重火器をもってるようだし、軍がなぜこの社会にとって邪魔かという条件を研究してみないと何とも言えませんけどね。国土の4分の一が自然保護区・国立公園らしいです。
Commented by 薩摩長州 at 2007-01-29 22:00 x
レスありがとうございます。
労働環境は19世紀中庸に回帰しているようですね。

コスタリカの自然には嘘はありませんが、「非武装」は嘘のようです。「最近のコスタリカ評価についての若干の問題」 http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/sindou.html

先日「頭脳立国インド」という番組を見ていて、「頭脳」という資源獲得をめぐっての再植民地化じゃないのかなと思いました。
「ゆとり教育」の結果、学力が低下しても他国から獲得してくればよいのか、と感じた次第であります。
Commented by kamiyam_y at 2007-02-28 18:42
厳密には非武装じゃないんですね、ぜんぜん。

ご紹介いただいたページによると、「政府評議会」が「非常事態」宣言を出して「徴兵」できるんじゃないですか。

近隣諸国が理由もなく日本に武装突入するという妄想に反対するあまり、逆に理想化されすぎてるみたいで。

労働環境は地球規模でハードル下げ競争ですね。インドに対する資本流入をどう見るかは重要だけど難しい。収奪による開発という基本線はかわらないと思います。