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茅ヶ崎高層マンション建設反対

茅ヶ崎マンション建設反対運動リーダーは桑田佳祐の実姉: 週刊朝日 [ 2006年02月10日号]

「法とは何なのか」『辰巳渚の「ニュースのツボ」』(NV CLUB ONLINE)

景観ぶち壊す開発(湘南新聞)
茅ヶ崎海岸の景観を守る市民の会
茅ヶ崎・浜景観づくり推進会議 
人力検索はてな質問ID1139033015 茅ヶ崎か藤沢などの湘南で、高層マンション計画に反対する運動・・・

桑田さんや徳光アナも署名して反対運動が拡がってます。

私も慣れ親しんだ湘南の浜です。あの場所に14階のマンションは鬱陶しすぎる。景観破壊です。

ついでにいえば、砂浜にマンションを建てても潮風が直撃しますし、国道一号線に接してますから、居住環境としてはよくないはずです。


(2/17初筆 2/19リンク増)
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2/23 追記

年末に茅ヶ崎の実家に寄った時に、フィッシュセンター跡地が大変なことになっていると聞き関心を持っていたのですが、詳しい事情はネットではじめて知りました。

フィッシュセンター跡地は、海岸に沿って走る国道134号線の海側にあり、同センターがが国からの払下げを受け、それを大京に転売しました。大京が高さ制限のない土地としてこれを取得しているため、市は、訴訟を恐れて及び腰なようです。とはいえ、市は都市計画決定によって建設を阻止しようとしており、それにもかかわらず、大京側は工事に着手してしまっています(はまけいのフォトアルバム参照)。

大京にとっては、合法化されている自分の行為を、後になって条例を使って市が阻止しようとすることは、権利の侵害のようにみえるかもしれません。ルールを守っているのに、というわけです。

しかし、市は市民の意思を体現しているわけであって、市民の反対の意思を知りながらそれを嘲笑うかのように工事に着手し、事業計画頓挫の損害をちらつかせて脅しをかける企業行動がみられるとすれば、それは、景観を保全したい自治体・市民という重要なステイクホルダー(stake holder:影響を受けるあらゆる利害関係者)を無視してビジネスを行っていることになります。

これはビジネス倫理(Business Ethics)上どうなのでしょうか?ちょっと堅苦しくて分かりにくい話になるかもしれず恐縮ですが、ビジネス倫理は、単に内面的な道徳ではなく、「みんなのもの」を「みんなのもの」として制度化していく試みです。

近年なぜそれが重視されているかというと、現代社会は「みんなもの」を確保するために、法を備えているわけですが、この法と利潤追求とが衝突してしまい、「みんなのもの」を実現するために利潤追求を効果的にコントロールすることが必要になるからです。

「利潤追求」というのは、参加自由なスポーツのようなものではなくて、法則として企業を縛る力であって、企業は、法律を破ってはいなくても、法の精神に照らしてその正当性に疑問が生じるような行動をとる、そのような圧力を受けています。

これは、企業社会の正当性に亀裂を拡げていくのですから、法律による制御にとどまらずに、企業の行動原則やガバナンスを律する基準が求められるようになったのです。

大京の個別企業としての行動はしかし、「倫理」によってもまた抑えることはできず、共同体(政治)の力が必要です。

大京にお墨付きを与える法律の適用が、景観というみんなのものを発展させていきたいと願う市民の権利を押しつぶしてしまうのは、法の精神からしておかしいのではと思われます。憲法の条文にはもちろん【茅ヶ崎の浜の景観を守る権利】が明記されているわけではありませんが、憲法の基本原則(主権在民・人権)から演繹して、公共的な保全策が取られるべきだと思います。いうまでもなく、現代社会では公共的な仕組みがあり、無秩序な利潤追求は規制されています。

社会的にみても、この場所に14階建ての建物をわざわざ建てるのは不合理でしょう。

1万7000筆以上の署名に込められた願いを市は活かせるのでしょうか。それ以前に、規制をかけるのが遅れたというような市の政策の遅れがやはりあるようです(「茅ヶ崎市ができたこと&やるべきこと 前編」茅ヶ崎海岸の景観を守る市民の会)。

「国道134号の先にそびえる白い富士山と両側に続く松林の眺めは毎年、全国にテレビ中継される茅ヶ崎市民の自慢の風景」とJANJANが報じています(「湘南海岸の高層マンション、箱根駅伝の景観を損なう恐れ」)が、富士山を遮られるものなく見ることのできる風景は「みんなのもの」です。

参照:
茅ヶ崎の浜辺を守ろう!(Tシャツ大好き♪~えぼしらいん~)
茅ヶ崎の浜景観と土地利用を考えるシンポジウム(湘南でスローなライフスタイルを...)
茅ヶ崎漁港地区マンション建設について(タウンニュース)
by kamiyam_y | 2006-02-25 22:52 | 消費者の権利と社会的労働