さっぽろ地下鉄のなかでマルクスを呼吸する、世界を呼吸する

北海道新聞と北海道警察 日本民主主義の試金石としての裏金問題

▼ ホリエモン騒動ですが、冬ですから少し頭冷やしましょうよ。おかしいですよ、今回のライブドア報道。次の記事をお読み下さい。

捜索前なのに「ライブドアを強制捜査」NHKは誤報と認めず(ガ島通信)

ライブドアの強制捜査(5号館のつぶやき)

▼ 日本の代用監獄制度は国連でも問題とされる、人権侵害の温床なのに。

警察の代用監獄、存続へ 有識者会議、容認が大勢 [ 01月13日 20時36分 ] 共同通信 Excite エキサイト : 社会ニュース

代用監獄の弊害事例1~同房者を利用した違法捜査(情報流通促進計画byヤメ記者弁護士)

日弁連、代用監獄で十分な議論を法務省などに申し入れ(日経)

▼ 前々回前回への補足です。

「警察」と「軍隊」は民主主義の基本課題であり、民主主義を鍛える対象です。強大な殺傷力をもった物理的装置を動かせる社会的威力を、市民は国家(政府)に預けています。市民はこの強大なGewalt(威力・権力)を自分たちの民主的合議によって運営しなければなりません。そのためにも、それが市民の権利を侵害していないかチェックすることは市民の権利であり義務というべきでしょう。

そのチェックのためには専門家が必要です。この専門家が市民ではなく警察の側を向いていては民主主義は死に体になってしまいます。

資本主義であるがゆえに報道メディアも金に規制され、売るために警察の顔色を伺い、その社会的責任を実現しにくくなります。しかし、だからこそそこに、権力による不正・犯罪を追求するメディアの陶冶、民主主義の陶冶もあるのではないでしょうか。警察の裏金づくりは、組織犯罪です。「手打ち」にすることは日本の民主主義の発展にストップをかけることでしょう。

前々回紹介した北海道新聞取材班による文庫本2冊はぜひ買ってほしいと思いますが、『追求・北海道警「裏金」疑惑』(講談社文庫・2004年)の「序章 すべてがウラになる」に載っているWikipedhia「裏金」をさしあたって見てください。ついでに警察不祥事なんかも。それから市民オンブズマン警察裏金・不正支出問題など。

道警による道新に対する圧力は、言うまでもなく今回の「おわび記事」にはじまることではありません。道新記者の佐藤一氏の論考「警察といかに向き合うか 裏金報道から得た体験的ジャーナリズム論」(『世界』3月号・第737号:p.143-148)が生々しい実情の一端を伝えています。

「私は連日のように、記事の説明を……道警広報課から求められ、……『事件情報がとれなくなり、社会面が干上がるぞ』……『おまえらのあら探しをしている。公安を尾行させるから気をつけろ』……などと言われた時は、さすがに根負けしそうになった」(p.146)。

「一方、道警内部では『道新にスクープさせたら、その部署は裏金情報も教えていると認定する』との引き締め指示が飛び、……記者個人を標的にした誹謗中傷は数え切れない」


すごいですね。警察労働者の社会的自覚のなさ、無教養ぶりには呆れます。

道警は道新による裏金追求をつぶすためのあら探しをきっとしつこくしていて、それが今回のおわび記事につながったのでしょう。

警察の巨大な権力は誰がチェックするのか。警察は誰のものか。いうまでもなく主体は市民です。日本国憲法前文の「われわれ」です。しかし、「警察はいまや『国家警察』の様相を深め、……巨大な権力を持ちながら、取り締まる者がいない。本来、警察をチェックすべき検察と公安委員会は無力に近い。だからこそ、ジャーナリズムが期待されるのだ」(p.148)。公安委員会は誰もが知っているとおりお飾りです(cf.元国家公安委員長の体験談)。

この論考ではさらに、高知新聞幹部が警察報道について語った言葉が出てきます。なかなかいい言葉ですので興味のある方は実物をご覧ください。

半年前に発表された、津田浩司「北海道新聞にかけられた北海道警の露骨な『圧力』」(『創』8月号・第35巻第8号・2005年7月:p.36-43 )も、道警が道新による追求をつぶそうとする様子を伝えています。道新記者を囲み取材から閉め出したり、広報対応で道新にはメモしか渡さず、お気に入りの記者には特別な情報を流したりするといったメディア操作、道警から事件事故情報を流してもらっている(朝日などの)「おもらいさん」の存在、今回の「おわび」につながる訴訟検討、昨年7月時点の人事異動など、警察によるメディア支配と、それを受容するメディアという構図を浮び上がらせています。

この記事で市川守弘弁護士が、こうした道警による道新外しを「知る権利」の侵害だと述べているのは、まさにそのとおり。市川氏の「最近の新聞記者を見ていると、他社より先に警察から情報をもらってくることばかり考えているようです」という批判に新聞各社はどう答えるのでしょうか。
by kamiyam_y | 2006-01-19 01:00 | 自由な個人の権利と国家 | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from 買ってはいけない東急リバ.. at 2006-02-04 12:02
タイトル : 埼玉県警の警官が飲酒運転で物損事故
埼玉県警大宮署の男性巡査(30)が飲酒運転し、トラックと衝突する物損事故を起こしていたことが3日、分かった。同署は道交法違反(酒気帯び運転)容疑で巡査を書類送検する方針。 調べでは、巡査は非番だった1月28日午前2時20分ごろ、さいたま市大宮区東町の市道で酒気帯..... more
Commented by an_idle at 2006-01-21 02:22 x
今、世間を騒がせている耐震偽装犯罪の姉歯建築士も創価学会員です。
そして、その尻拭いに税金を投入しようとしている北側国土交通大臣も創価学会員です。
創価学会の狂信者達は、どこまで身勝手なのでしょうか?
被害者の代表も創価学会員?という情報も読んだ覚えがあります。
創価学会の悪行もいい加減にして欲しいですね。

【参考ブログ】
創価大学出身政治家・北側国土交通大臣が公金を投入したがる理由とは!?
http://ameblo.jp/worldwalker2/entry-10006879677.html
必撮!勤め人 2005年 11月 29日 人命のデフレ(GRD)
http://artisan.exblog.jp/2032542

ついでに

オーストリアが創価学会(公明党)をカルト(セクト)に指定
http://www.lermanet.com/cisar/books/990913b.htm
チリ議会が創価学会(公明党)をカルトに指定
http://www.hrwf.net/html/chile2001.html
ベルギーが、創価学会(公明党)をカルトに指定
http://members.ozemail.com.au/~skyaxe/mahikari.htm

京都 相国寺・金閣寺・銀閣寺・承天閣美術館の公式ホームページ
http://www.shokoku-ji.or.jp/information/activity/shoseki/shoseki04.html
Commented by kamiyam_y at 2006-01-24 19:28
今日は。事の真偽を確認できる情報を入手できないのでお答え申し上げる材料がないのですが。公金投入がメスを深く入れないために速攻でなされたこと、いつでもいいライブドア強制捜査を、証人喚問に衝突させたこと、こういう事情を眼にすれば、テレビばかり見ている人でも、小泉政権の悪質さを直感するとは思いますけどね。