さっぽろ地下鉄のなかでマルクスを呼吸する、世界を呼吸する

無償労働のビジネスモデル化(1)

▽ 朝日夕刊の「ニッポン人・脈・記」(月~金)の「ここにアイヌ」もなかなかいいんですけど、人に焦点をあてた記事として道新の「時代の肖像」(月曜朝刊2面)にも注目しておきたい。今週24日は「日本政府に名誉回復と補償を求めて半世紀」の韓国元BC級戦犯の方。記事によると民主党が救済法案を提出したそうで、確認したら5月29日に提出してます。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=13364

国家権力の恣意によって国籍を変えられたり権利剥奪されたりしてもそれが逆に人権の普遍性に光をあててしまうのも、真にグローバルなものは国家ではなく人間だからでしょう。

外国人の人権については伊藤真の短文があります(伊藤真「伊藤真の中・高生のための憲法教室43 外国人の人権」『世界』2007年10号)。

▽ 病原体も事故も人を選ぶんだそうです。

と書いてから共同通信のサイトを見たらすでに陳謝。

http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008112701000347.html

「今、病の方の気分を害したなら」という話ではなく鳩山由紀夫民主党幹事長もいうように「失言の中に本質的な間違いが見られる」話でしょう。セレブなおっさんは《社会的な流れと拡がり》(『資本論』第1部第21章)において物事をとらえる力に欠けているようです。

----------------

無償労働のビジネスモデル化(1)

11月は、中小企業問題に関心のある方はご存知でしょうが、下請取引適正化推進月間です。行政委員会である公正取引委員会と、経済産業省の外局(http://www.meti.go.jp/intro/data/a230001j.html)である中小企業庁とが連係してすすめてる運動。

下請取引に関して昨日中小企業庁が興味深い発表をしました。「違反容疑の高い433社に立入検査を」行い、「395社に対して……改善指導を実施し、約9.7億円を下請事業者に対して返還させました」たそうで、根拠となる法律は下請代金法。

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/081126torishimari.htm
http://www.meti.go.jp/press/20081126002/20081126002.html

詳しく見ると(http://www.meti.go.jp/press/20081126002/20081126002-3.pdf)、昨年度の返還総額が2.3億円。今年の返還額の多さが分ります。親事業者の「違反行為」のうち75%を占めるのが「代金支払の延滞」「減額」。

下請代金法は公正取引委員会のサイトを参照。
http://www.jftc.go.jp/sitauke/Legislation.html>http://www.jftc.go.jp/sitauke/act.html

中小企業庁の公表で特に注目したいのは、4の「下請保護情報ネットワーク」の構築です。

「労働基準監督機関において、賃金不払事案等の背景に親事業者による下請代金法違反のおそれのある事案が把握された場合、経済産業省・公正取引委員会が取り次ぎないし通報を受ける仕組み(「下請保護情報ネットワーク」の一つ)を新設し、来月中に実施する予定です」

中小企業で賃金不払など労働者に対する違法な行為がおきたばあい、その背景に親事業者の違法行為がありそうなら、厚労省と経産省、公正取引委員会が連係する、ってことですね。労働の連関はグローバルですから、労働が犠牲を強いられる実態を規制していくためには対処法もまた総合的でなければならないわけです。
by kamiyam_y | 2008-11-27 21:34